栽培期間が短いため、均一な発芽、生育をさせることが高品質・多収につながる。
土作り:完熟堆肥などの有機質肥料を投入し、保水性と排水性を備えた土作りを心掛ける。ただし、播種直前の未熟堆肥の施用は立枯病や土壌病害の発生原因となるので注意する。
施肥:全量元肥とし、10a当り窒素成分で10kg程度を目安とする。
播種:裁植密度は条間12~15cm、株間は5~7cmを目安とする。生育日数と収穫時の労力を考慮し計画的な播種を行う。
水分管理:発芽を揃え生育を均一にするために、播種前または播種後十分に灌水する。灌水むらは発芽・生育不揃いの原因となり、収穫物の揃いに影響するので注意する。水分の吸い上げが比較的強いので、発芽後生育中期ごろまでは土の表面が乾かないように適度に灌水を行うことがカッピングを起こさせないポイントである。
また、生育後半は徐々に水分を切っていくことで、収穫時に折れにくいコマツナに仕上がる。
温度への反応:発芽適温は15~35℃・生育適温は20~25℃。
病害虫防除:コナガ・アブラムシは一度発生すると蔓延しやすいので発生前の予防と発生しにくい環境づくりに重点を置く。露地栽培では寒冷しゃなどによる被覆栽培が効果的である。白さび病には比較的強いが、雨の多い多湿時期などは発病が見られるので、予防散布など効果的な防除を心掛ける。