近年、地球温暖化が進み、従来のレタス品種では高温期の栽培が年々難しくなりつつあります。特に、冷涼地や準高冷地の8月下旬~9月上旬収穫、中間地の10月上旬収穫などの作型では、不結球などの障害やレタス根腐病などの病害が発生しやすくなってきています。そこで今回は、近年の夏の気候に対応できる耐暑性と根腐病レース1・2耐病性を備えた「タフV」レタスをご紹介します。
●特性
- サリナスタイプの早生品種です。
- 晩抽性、結球性に優れ、高温期の栽培に適します。
- 球はL~2Lサイズ中心で、よく揃います。
- 球形は扁円形で、球尻形状の安定性に優れます。
- 根腐病レース1・2に耐病性があり、腐敗病、斑点細菌病にも比較的強いです。
●栽培のポイント
- 施肥量は慣行品種より1割程度少なめとします。
- 冷涼地や準高冷地の7、8月収穫となる作型では収穫的期が短い(従来品種よりもやや早生)ため、生育の様子をこまめに観察して、適正収穫を心掛けます。
- 根腐病に耐病性を持ちますが、輪作等の総合的な防除を心掛けます。また、斑点細菌病、腐敗病には比較的強い品種ですが、天候や栽培条件によっては発生することがありますので多品種と同様に予防します。