ヨーロッパで紀元前から栽培されていたというケールから、色も形もさまざまな野菜が生まれました。そのなかで、葉が厚く、堅く巻くようになったのが、現在おなじみのキャベツです。大正時代には広く食べられるようになり、昭和25年ごろから消費が急増しました。
以前はアール当たり250~300本程度の栽植密度でしたが、最近は500~550本程度の密植が普通です。以前は1玉2kg以上の結球も珍しくありませんでしたが、最近は1.0~1.2kg程度が普通で、大きいものはむしろ嫌われるようになりました。2条だきうね120cm巾のうねに32cm間隔で植えるとアールあたり520本植えになります。 |
浅い木箱に砂混じりの土を入れ、表面をならして5~8cmの間隔ですじまきし、5ミリくらい軽く覆土をしてから、手のひらで十分土を押さえつけます。その上に新聞紙を2重にかけ、新聞紙の上から十分潅水をします。約3~4日で発芽しますので、ただちに新聞紙をとり、子葉展開の頃から本葉が見え始める頃の間に1~2回間引き、株間を1~2cmにします。
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本葉2枚の頃に12×12cmの間隔で仮植えしますが、この時10cm径のポリ鉢に床土をいれ、仮植えしておくと、定植の際に植え傷みがなくおすすめです。 |
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本畑の土つくりは通気性、保水性の有る肥沃な土地がよく、植付けの間隔は畝幅60~90cm、株間40~50cmが標準になります。苗の定植適期は本葉5~6枚頃になります。
6・7月は一番日が長い時期なので、晴天の午後3時頃から定植作業を始めます。夏播きは植えつけ後の潅水を特に念入りにしてください。
梅雨明け前は、そう潅水の心配をしないでも簡単に活着しますが、梅雨明け後で毎日晴天が続く時は、定植してから5日間は連日潅水をするなど手入れをしてください。定植後の5日間でうまく活着するかどうかが決定します。
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元肥には1㎡あたり、堆肥1~2kg、苦土石灰100gを施し、窒素、リン酸、カリは成分量で10g、20g、10g程度を施します。追肥には結球開始期までに2回に分けて合計で窒素、カリ共に10gくらいが適当です。 |
キャベツは初期生育がとくに重要です。立派な外葉を作らないと立派な結球はできません。定植後40日で外葉の菜長が35cmを目標にします。それから結球が完了するまで40日あるいはそれ以上の日数がかかりますから、最後まで肥料切れしないようにすることが商品性の高いものをつくるこつになります。バッチリ<七五三>、バッチリ《50》をご利用になると肥料切れの心配だけでなく、甘くておいしいキャベツづくりに有効です。 |
一番外側の結球葉がそり始めたら収穫適期になります。
キャベツの外葉が最大幅35cm以上で虫害が少なければ店頭のキャベツ(1~1.5kg)と同じになりますが、30cm以下もしくは虫害が多いようなら小さいキャベツ(0.5~1kg)にしかなりません。良い苗づくりと活着からのスムースな生育がポイントです。
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● キャベツの病害
萎黄病 … 抵抗性品種の利用、土壌消毒
根こぶ病 … ネビジン粉剤・フロンサイド粉剤の使用、抵抗性品種の利用
黒腐病 … カッパーシン水和剤・バリダシン液剤5の使用
● キャベツの虫害
コナガ ・アオムシ…スピノエース顆粒水和剤 オルトラン粒剤 オルトラン水和剤
マッチ乳剤 コテツフロアブル オンコル粒剤5 モスピラン水溶剤/粒剤 ガンバ水和剤 アタブロン乳剤 パダンSG水溶剤 カスケード乳剤
ガゼット粒剤 アグロスリン水和剤 アクタラ粒剤5 トレボン乳剤 アディオン乳剤 アファーム乳剤 エルサン乳剤
ヨトウムシ…オルトラン粒剤 マッチ乳剤 コテツフロアブル ガンバ水和剤 アタブロン乳剤 カスケード乳剤 アグロスリン水和剤
スピノエース顆粒水和剤 オルトラン水和剤 トレボン乳剤 アディオン乳剤 アファーム乳剤 エルサン乳剤
アブラムシ類 …オルトラン粒剤 オルトラン水和剤 リゲノン粒剤 オンコル粒剤5 モスピラン水溶剤/粒剤 ガンバ水和剤
パダンSG水溶剤 アドマイヤーフロアブル ガゼット粒剤 アグロスリン水和剤 アクタラ粒剤5/顆粒水溶剤 トレボン乳剤 マラソン乳剤
アディオン乳剤 トレボン粉剤DL エルサン乳剤
ハスモンヨトウ…マッチ乳剤 コテツフロアブル ガンバ水和剤 アタブロン乳剤 カスケード乳剤 オルトラン水和剤 トレボン粉剤DL
アファーム乳剤 エルサン乳剤 |