3.タマネギ栽培が案外難しい理由について①
生理生体について
タマネギ栽培の難しさ
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① 生育スピードが遅く、栽培期間が長い
天候や病虫害、雑草などの影響を受けやすい。
1ヶ月
2ヶ月
9ヶ月 -
② 作型が一つしかなく、播種適期、定植適期は短い。
播き直しができない。晩秋~冬の整地作業で圃場条件が厳しい。
地上部が小さいと玉も小さい。 -
③ 肥培管理が重要で、追肥の適期も短い。
肥培管理が悪いと、抽苔発生や貯蔵性低下、肥大不足、病害多発などに。
早蒔き早植えや冬場の窒素不足で抽苔が多発する場面も
早まきの危険性、大苗の危険性
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抽苔(トウ立ち)に関して
グリーンプラントバーナリゼーション型のため大苗で冬を越すほど抽苔のリスクは高い。早まき、早植えは避ける。
特に、大苗で1~2月の窒素切れは、抽苔を引き起こす可能性大。
敏感に反応する温度は9〜12℃程度と言われている。 -
分球に関して
大きな分球は、早まき早植えで苗が大きくなった場合、また定植前後のストレスなどが要因の可能性。
変形となる内部分球は、春先の急激な肥効や環境ストレスなども要因の可能性。
★抽苔や分球は、品種による差も大きく、発生が少ない品種を選ぶ!
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病害発生に関して
地上部の生育が良すぎて、過繁茂になり、様々な病害を引き起こすリスクが高まる。
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貯蔵性に関して
しまりの悪い大きすぎる柔玉 になると貯蔵性が劣る。
★早まき早植えでは、様々なリスクが高まる。
品種に応じた適期播種/適期定植が大切!