品種の特徴

• 中葉で節間はやや短く誘引作業の手間が少ない。草勢が強く、厳寒期でも安定した草勢を維持しやすい。
• 花房は3-4段目前後付近からダブル花房になることが多く、着果性が優れる。1花房あたりの花数は25-30程度。
• 果実は15～20g程度、濃赤色でやや光沢があり、へたが取れにくく荷姿が非常に美しい。
• 裂果は極めて少ない。果実は硬く、収穫、調整時の作業性や輸送性、店もち性に優れる。
• 食味は甘みと酸味のバランスが良く、コクがあり美味しい。

• 草勢・・・・・・強
• 果重・・・・・・15-20g前後
• 花数・・・・・・25-30
• 果色・・・・・・濃赤
• 果形・・・・・・丸
• 裂果・・・・・・極少

• 適応策型
  抑制・促成・半促成

栽培のポイント

• ほ場準備

  事前にほ場の土壌診断を行い、適切な肥料設計を行う。土壌条件や残肥の量により異なるが、元肥量の目安は窒素成分量で10kg/10aとして施用する。元肥が多過ぎると定植後の芯止まり症や異常茎の原因となるため注意する。

• 定植

  定植は第一花房の第一花のがく割れ～開花を目安として行う。若苗定植は草勢が強くなり過ぎ、芯止まり症や異常茎の原因となるため避けることが望ましい。セル苗定植を行う場合は、若苗定植は避けて根鉢が十分に成型された苗を定植し初期草勢がつき過ぎないようにする。高温時に定植する場合、活着するまでに株元に少量多回数の潅水を行い、必要に応じてハウスに軽い遮光を行う。活着後は潅水を控え、根張りを良くし、過繁茂にならないように注意する。

• 栽培管理

  液肥の場合、月にN成分合計3-4kg/10aを3-4回に分割してこまめに施用する。置き肥の畦肩や通路追肥はできるだけ緩効性の肥料を使用する。促成栽培では12月中旬頃からやや強めに草勢を管理し、厳寒期の草勢維持を図る。
  高温期に関しては着色不良果の発生を防止するため、過剰な追肥は避けると共に必要に応じてハウスの遮光を心がける。

耐病性・病害虫の防除

• ToMV（Tm-2a）、萎凋病レース1、葉かび病（Cf9）に耐病性強。ネコブセンチュウに耐虫性中程度。斑点病に耐病性中程度。
  黄化病、黄化えそ病、キュウリモザイクウイルスには耐病性を持たないので、コナジラミ、アザミウマやアブラムシなどの防除を徹底する。
  葉かび病の耐病性はCf9であるが、それを侵す新しいレースが発生しているので防除を行う。