
サラダそら豆ファーヴェ
特性
1
草丈120 ~ 150cm 草勢強く分枝数の多い成り込み型で、倒伏しにくく、低節位からよ く着莢し、一枝に5 ~ 6 莢のよく揃った莢が着生します。熟期は一寸系同程度の中早生種です。
2
莢長約20cm 濃緑色の長莢で、一莢に6 ~7 粒入ります。種子は2 ~ 2.5cm の大粒で、種皮は淡緑色、甘味、風味に富みサラダ用途に最適です。
食べ方
軽く塩茹でし、ワインのおつまみとしてオリーブオイルとチーズ・黒胡椒などをかけてお召し上がり下さい。
また、莢のまま火にかけ蒸し焼きにした豆も美味。
生で食べられる!
甘くて美味しいサラダ用そら豆
そら豆のオリーブオイルとパルメザンチーズのサラダ
栽培のポイント!
1
苗床に発根部( おはぐろ) を斜め下にして播種し、覆土はなるべくうすく種子がかくれる程度にします。
定植は本葉2 ~ 3 枚の頃に行います。2
3 月中~下旬頃1 株当り7 ~ 8 本に整枝を行ない、整枝後倒伏防止をかねて土寄せを行ないます。
下記標準栽培表を参考に貴地の気候に合わせて栽培してください。
駒栄こまさかえ
特性
1
秋まき露地トンネル・マルチ栽培も可能であるが、特に低温を必要としない性質を生かした春まき栽培に適する。
2
春まき栽培では育苗中の温度管理の違いによる雌花着生のばらつきが出にくく着莢が安定し収量が安定する。
3
莢はやや長く濃緑。3粒莢主体であるが4粒莢も比較的多い。
4
むき実の色は極濃緑な一寸ソラマメ。
ゆで上がりの色がよく食味はよい。5
草勢は中程度で草丈はやや低く、耐倒伏性にすぐれ、分枝数はやや少ない。
6
中早生種。開花後の成熟日数は「打越一寸」よりやや晩生となるが開花が早いので収穫期は逆に早い(春まき栽培では1週間程度早く収穫できる)
春(1月中旬〜2月中旬)・秋どちらも蒔ける!
3粒莢が多く、むき実の色が極濃緑で食味のよい中早生種
適応性
土壌適応性は広く、保水力のある埴壌土で耕土が深く土壌酸度は pH6.5前後が適します。また、開花から着莢最盛期に乾燥すると莢の肥大が悪くなるので地下水のやや高い畑がよい。生育適温は15~20℃ で、本葉5~6枚程度までは耐寒性は比較的強いですが、以後だんだん弱くなります。
栽培のポイント!
播種
-
発芽適温は20℃前後。排水のよい無病の播種床または9cmポットに播種します。水に浸漬して播種すると発芽が悪くなるので、浸漬せずに直接お歯黒部分を下にして種子が隠れる程度の深さにまき、十分灌水して敷わらや新聞紙などで覆い乾燥を防ぎます。
-
本圃の準備
連作を嫌うので3~4年の間隔をあけて輪作します。ソラマメは 根瘤菌による窒素供給があるので窒素肥料はやや少な目とします。元肥は緩効性肥料を主体に10a当たり成分で窒素8~9Kg、リン酸12Kg、カリ8Kg、堆肥2t、苦土石灰120Kgが標準。水田裏作では高畝で排水をよくし、施肥量は2割程度増やします。追肥は開花少し前の整枝時と着莢最盛期に窒素、カリを各2Kg/10a程度施用します。
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定植
定植時の苗の大きさは、本葉2~3枚が適期で、大苗になると活着が悪くなる。
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管理
整枝は、蕾が見え始めたときに、芯止まりの枝を除き、早く出た太い枝を6~8本(春まきおよび促成栽培では主枝を5~6節で摘芯して4本にします)残し他は摘除します。また、同時に土寄せを行うことで無効分枝を抑え、風などによる株の裂けや倒伏を防ぎます。その後も無効分枝(ほとんど着莢しない枝)が出てくるので適宜とり除くとともに、株元まで光線が十分当た るように扇型に誘引することで、受光態勢や風通しがよくなり、大莢で高品質のソラマメを生産することができます。摘芯は莢の肥大促進やアブラムシなどの予防のために、最下着莢節位から数えておおよそ12節目(地際部から20~23節)で摘芯します。
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病害虫防除
赤色斑点病、輪紋病、さび病、褐斑病、ウイルス病などが発生するので予防に努めます。
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収穫
莢に光沢が出てきて縫合線が黒褐色に変わり莢が下向きになり、お歯黒部がわずかに黒いスジが見えるころが適期です。
各作型の栽培のポイント
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1.春まき栽培
2月上旬~中旬に無加温ハウスで9cmポットに播種、育苗します。定植圃場の環境に馴らし活着を促進するため、発芽後は徒長しないようになるだけ低温に当て、3月上旬ごろに本葉2~3枚で定植します。地温が低い時期なので老化苗は活着が不良となるので注意します。春まきは分枝数が少ないので、栽植距離は120cm×35~40cmで10a当たり約2,300株が標準。ソラマメは低温性作物ですから収穫期が高温になると着莢数が少なくなり収量が低下するのでできるだけ早まきします。
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2.暖地の露地栽培
10月中・下旬に播種。定植期は地温が高くウイルス病の発生が多い時期なので地温の上昇を抑えアブラムシの忌避効果のあるミラーマルチなどを使用します。さらに、アブラムシ予防のため防虫テープや殺虫剤の植え穴処理、薬剤散布等で防除に努めます。栽植密度は130~150×40~50cmで10a当たり約1,700本。
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3.普通栽培(一般地)
播種は10月下旬で定植は11月上旬。栽植密度は150×40~50cmで10a当たり約1,500本。早まきするとウイルス病の発生が多くなるとともに、年内に生育が進みすぎると、1月ごろには蕾が見られ寒害を受け、芯止まりが多くなります。開花初期は低温で落花しますが3月になり温度の上昇とともに着莢してきます。