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e-種や|野菜種、花種と苗の三重興農社

野菜お助けガイド

ハクサイ

  • 軟腐病

    軟腐病

    症状

    株元からとろけてきて、悪臭を発します。

    原因

    細菌
    多犯性を有します。
    土壌伝染。

    対策

    ・連作回避。
    ・ほ場排水性の向上。
    ・管理作業中の傷の発生回避(雨天後の中耕時は特に)。
    ・罹病株の除去。
    ・登録薬剤(銅剤、マイシン剤など)の予防散布。発生前の予防がポイント。

  • 黒斑病

    黒斑病

    症状

    同心円状の輪紋の病斑が現れます。

    原因

    糸状菌、不完全菌類の一種。
    飛沫感染が多い。
    初秋から初冬期、低温多雨となると発病多くなります。
    前年作の罹病葉についた状態で越冬、伝染源となります。

    対策

    ・被害残渣の“すき込み”はしない。
    ・連作回避。
    ・登録薬剤の予防散布。生育初期の予防散布が効果的。

  • 黄化病

    黄化病

    症状

    ①結球開始以降に、外葉が萎れ、葉縁が黄化します。

    ②酷くなると球全体が黄化し、萎れます。

    原因

    糸状菌の一種で、分生子と微小菌核を形成。
    土壌伝染。
    根より侵入し、植物体導管部で増殖。
    茎、葉の導管部が黄褐色に変色します。

    対策

    ・前年発生ほ場での作付けは避けましょう。
    ・罹病株、罹病残渣はほ場から出しましょう。
    ・登録薬剤による土壌消毒が有効です。

  • べと病

    べと病

    葉柄のべと

    症状

    ①葉の表面に黄色の斑点を形成し、次第に淡褐色の不整形斑となります。

    ②病斑の裏側には白灰色のカビが形成されます。

    ③葉柄中肋部に筋状の黒い斑点が入ります。

    原因

    糸状菌の一種で、鞭毛菌類に属す、絶対寄生菌。
    空気伝染します。
    晩春多湿期、初秋多雨期~冬期が発病適期(夜間温度が8〜16℃で多発傾向)。

    対策

    ・過度の密植を避けましょう。
    ・チッ素過多(外葉の過繁茂による過湿)を避けましょう。
    ・登録薬剤の予防散布。育苗期からの予防がポイントです。

  • 菌核病

    菌核病

    症状

    外葉の基部に淡褐色の斑点が生じ、次第に拡大し凹み、最終的にアメ色に変色、腐敗します。

    原因

    糸状菌の一種で、子嚢菌類に属します。
    土壌伝染。
    土中で越冬した菌核が、春秋2回、発芽して子嚢盤を形成。
    子嚢盤からの子嚢胞子が、雨滴(泥はね)、風などで飛散。
    子嚢胞子が茎葉上で発芽し感染、病斑を形成します。

    対策

    ・多発ほ場での連作は避けましょう。
    ・罹病残渣はほ場から出しましょう。
    ・登録薬剤の予防散布。生育初期の予防散布が重要。

  • 白斑病

    白斑病

    症状

    葉表面に、灰褐色で、周辺が水浸状の小斑が形成され、徐々に拡大し、不整形斑になり、裂孔を生じます。
    末期には葉全体が枯死します。

    原因

    糸状菌、不完全菌類の一種。空気伝染。
    晩秋から初冬期、低温多雨傾向となると発病多くなリます。
    前年作の罹病葉についた状態で越冬、伝染源となリます。
    多雨天候時の、ほ場周辺道路、車両の泥はね等からの感染も多い。

    対策

    ・連作回避。・罹病残渣の“すき込み”はしない。
    ・ほ場の肥培管理(土壌酸度管理、追肥対応など)。
    ・登録薬剤予防散布。病徴が見られない時点から予防散布を行います。

  • 根こぶ病

    根こぶ病

    黄楽70

    罹病性の品種

    症状

    主根に大きなこぶが形成され、地上部の生育が停滞し晴天時には萎れます。

    原因

    糸状菌の一種で、絶対寄生菌。土壌伝染。根にこぶを形成。こぶ内で形成された休眠胞子が、こぶの腐敗と共に土壌中に分散。休眠胞子が土壌中で発芽。第一次、第二次遊走子を経て、根の皮層へ侵入、増殖。多数の休眠胞子を形成。感染した組織は肥大して巨大なこぶを形成します。

    対策

    ・連作回避。・ほ場排水性の向上。
    ・石灰資材等による土壌酸度の矯正。
    ・罹病株のほ場からの持ち出し。
    ・登録薬剤による土壌消毒、防除。
    ・根こぶ病に強い品種の選択。

  • ゴマ症

    ゴマ症

    症状

    葉の内側に黒い斑点がつきます。

    原因

    チッ素の過剰吸収によるポリフェノール物質の蓄積によるとされる生理障害。 チッ素の過剰施用が主因。近年、冷涼地などでの春どり、盛夏どり作型で顕著。

    対策

    生育中後期のチッ素肥効過多を抑えることで発症の回避は容易。
    ・追肥量を抑えます。
    1回の追肥量を、25%􀍒50%減とします。量的に不足する場合は、ナタネ糟肥等で増量。
    ・追肥時期の是正。
    追肥の効果的なタイミングは、定植後14日目。基本的には21日目以降の追肥は不要。
    これ以降の追肥は、天候、生育(ほ場での葉色)を見て、必要があれば(少量抑制で)施用。

    ・元肥量の構成を考えましょう。
    LPコート肥等の被覆肥で、追肥の省略を考える場合は、溶出量が過剰(球締まり期まで潤沢にチッ素肥効が続くような状態)とならないよう、適性量に減量します。

  • カルシウム欠乏症(芯腐症)

    カルシウム欠乏症

    症状

    球を切ると葉縁が褐色に腐っています。

    原因

    微量要素、カルシウム(Ca)の欠乏に起因しますが根本的な原因は、
    ①  多肥(チッ素、カリ過多)。これらの拮抗阻害。
    ②-a 干魃による根張り不良、これに伴う吸収阻害。
    ②-b 多雨による湿害。根傷みからの吸収阻害。
    ②-c 耕土層が浅く有機物含量(腐食)が少ない。
    以上の①と②の条件が重なることにより発生します。
    沿岸地域のような雨量の少ない地域は発生しやすい。
    近年は、春どり、初夏どりでの発生も目立ちます。

    対策

    ・肥料過多の是正(特に、チッ素、カリを減らしましょう)。
    ・土壌の物理性、理化学性の改善。

  • 抽苔

    抽苔

    症状

    花芽が異常に伸びてきます。

    原因

    幼苗期に、低い気温(12℃以下)にある程度の期間晒されると、生殖成長相が現れ、花芽形成が行われます。極端な低温に遭遇すると、結球せずに、開花となります。本葉10枚期まで、保温育苗(13℃以上)すれば、低温に対する感応は鈍くなります。一方、高葉齢(8枚期前後)になるに従い、定植時の、植え傷み(活着不良)が起きやすい。

    対策

    ・定植前、育成苗の低温馴化。
    ・老化苗(本葉9枚期以上の苗、肥切れで黄化した苗)を定植しない。活着の安定匿が高い、本葉7.5葉期を中心とした時期に定植を行いましょう。
    ・肥切れが起こるような育苗培土は使わないようにしましょう。

引用元「株式会社トーホク 野菜専科」