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パンジー
(冬花壇)


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パンジー
(冬花壇)
令和2年12月8日(火)群馬県農業技術センター(伊勢崎市西小保方町)にて実施した。農林水産省による令和元年度の花き生産統計によると、群馬県における花壇苗全体の作付面積は42.2haで出荷量は1,650万本となっており全国でも上位であり、そのうちパンジー類の作付面積は7.1ha、また年間の出荷量は319万ポットという規模で生産が行われているそうである。
審査会の開催に際しては、新型コロナウイルスの感染拡大防止の対策として、①原則として屋外または風通しの良い場所で実施②審査員が密集しないよう間隔に注意して審査を行う③会場での滞在時間は最小限にとどめる、といった措置を取りながら行うこととなった。
今回は農研機構野菜花き研究部門花き遺伝育種研究領域の小野崎隆・品質育種ユニット長を審査長として打ち合わせを行い、栽培を担当された田島明美・研究員より耕種概要の説明があった後に、圃場に移動して立毛100点満点の審査を実施した。

会場となった群馬県農業技術センター

審査圃場全景
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耕種概要
栽培場所
群馬県農業技術センター露地ほ場(約140㎡)
土質
淡色黒ボク土
前作
キク(2019年)
試供品種
15点
栽培規模
1区35株、2区制
栽培様式
株間20cm、条間20cm、5条7列植え
定植
10月12~13日(苗受け取りは10月6~7日)
施肥
基肥
エコロング100日型(14-11-13) 10kg/a
燐硝安加里 3kg/a
薬剤散布
以下の通り薬剤を散布した。
9月8日 ガスタード微粒剤(土壌消毒) 10月12日 カルホス微粒剤F(定植前全面施用) 10月13日 ファンタジスタ顆粒水和剤、フェニックス顆粒水和剤、モスピラン顆粒水溶剤 12月2日 スタークル粒剤(株元施用) 管理
10月8日、11月9日、12月3日に花がら摘みを行った。
かん水は、10月に4回、11月に10回、12月に2回、土壌が白く乾いた際に行った。 -
生育期の気象経過および生育状況
栽培期間中の気温は不安定であり、特に10月中旬頃は気温の変化が大きかった。11月は平年よりも高温で推移した。 降水量は、10月上旬にまとまった降水があったが、定植前であったため影響は少なかった。11月は降水がほとんどなく、非常に乾燥した。 日照時間は、10月上中旬は少なかったが、それ以外の時期は平年並み以上の日照時間となった。
生育状況について、大きな問題はなく順調に生育した。
審査の様子
閉会および入賞品種の検討
審査の終了後、小野崎審査長より群馬県農業技術センター関係者への御礼と併せご挨拶があり、閉会となった。
会場での滞在時間を短縮するため、審査を終えた参加者にはそのまま解散して頂き、審査結果は後日、参加者および関係者に通知することとした。
集計された採点結果をもとに小野崎審査長と公的審査員ならびに事務局で検討会議を行い、下記の通り入賞結果を確定した。
審査結果【パンジー(冬花壇)】(100点満点)
順位 得点 等級 品種名 出品者 1 84.20 1等特 マトリックス ブルーウイング ㈱ミヨシグループ 2 83.90 2等 EP-824 タキイ種苗㈱ 3 83.70 2等 ナチュレ イエローブロッチインプ タキイ種苗㈱ 4 82.70 3等 わらく ピンクブロッチ ㈱ムラカミシード 5 82.40 3等 SK4-569 ㈱サカタのタネ 1等特別賞「マトリックスブルーウイング」
1等特別賞「マトリックスブルーウイング」拡大図
審査員内訳
官公審査員
・農研機構 野菜花き研究部門
・埼玉県農業技術研究センター
・東京都農林総合研究センター
・神奈川県農業技術センター
・群馬県農政部技術支援課日種協
・花き栄養繁殖性植物部会員
・群馬県支部会員