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e-種や|野菜種、花種と苗の三重興農社

全日本花卉品種審査会 ハボタン

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ハボタン

(冬出しポット栽培)

令和2年12月9日(水)兵庫県立農林水産技術総合センター農業技術センター(加西市別府町)にて実施した。本年は11月に記録的な高温に見舞われ、ハボタンの発色や生育にも大きな影響が出たようであるが、そうした気象条件の中で正月向け需要期となる12月の出荷特性が競われた。

審査会の開催に際しては、新型コロナウイルスの感染拡大防止の対策として、①原則として屋外または風通しの良い場所で実施②審査員が密集しないよう間隔に注意して審査を行う③会場での滞在時間は最小限にとどめる、といった措置を取りながら行うこととなった。

開始にあたり、農業技術センターを代表して前川和正・所長より御挨拶があり、続いて農研機構野菜花き研究部門花き遺伝育種研究領域の山口博康・ゲノム遺伝育種ユニット長を審査長として打ち合わせを行い、栽培を担当した宮谷喜彦・主査より耕種概要の説明があった後に、栽培温室で立毛100点満点の審査を実施した。

会場となった兵庫県立農林水産技術総合センター

会場となった兵庫県立農林水産技術総合センター

  • 耕種概要

    栽培場所

    兵庫県立農林水産技術総合センター内ガラス温室および露地ほ場

    試供品種

    13点

    栽培規模

    1区36株、2区制

    播種

    8月13日 スミソイルN-100を充項した288穴セルトレイに播種し、バーミキュライトで被覆した。

    鉢上げ

    9月7日 9cm黒ポリポットに鉢上げした。
    培養土はピートモス:マサ土:パーライト:赤玉土=65:15:10:10 の組成に元肥を加えた兵庫県標準培養土に、エコロング100日タイプを加えたものを用いた。

    施肥

    元肥

    エコロング100日タイプ(14-11-13)培士1L当たり4g
    苦土石灰培士1L当たり2.6g
    マグアンプⅡ(6-40-6)培士1L当たり0.2g
    燐硝安カリS226号(12-12-16)培士1L当たり0.6g
    過リン酸石灰培士1L当たり0.5g
    BMようりん培士1L当たり0.1g

    追肥

    10月5日プロミック錠剤(中粒8-8-8) 1鉢当たり1粒
    10月23日ドリップファーム4号(15-9-18) 1,500倍
    11月4日ブロミック錠剤(中粒8-8-8) 1鉢当たり1粒

    薬剤散布

    使用基準に基づき、薬剤を散布した。

    8月27日コテツフロアブル
    9月14日アクタラ粒剤5
    9月23日マッチ乳剤、ダコニール1000
    9月30日アファーム乳剤、トップジンM水和剤
    10月8日カスケード乳剤、アフェットフロアブル
    10月15日コテツフロアブル、フルピカフロアフル
    10月22日マッチ乳剤、ダコニール1000
    11月5日アファーム乳剤、トップジンM水和剤

    わい化剤処理を以下の適り行った

    8月19日スミセブンP液剤 20倍(茎葉散布)60ml/トレイ
    9月4日ビーナイン顆粒水溶剤200倍(茎葉散布)60ml/トレイ
    9月23日ビーナイン顆粒水溶剤400倍(茎葉散布) 3ml/鉢
    10月6日スミセブンP液剤100倍(茎葉散布) 4ml/鉢

    管理

    播種後はガラス温室内(遮光無し、温度はなりゆき)で管理し、鉢上げ後に露地ほ場のベンチ上へ移して管理した。その後、12月7日に鉢を露地ほ場から審査会用ガラス温室内へ移動した。
    灌水については温室内・露地ほ場ともに、培地表面が乾いたときに、はす口で頭上灌水を行った。

  • 生育期の気象経過および生育状況

    気象経過について、8月3半旬~9月1半旬の平均気温は、平年より2.0~3.4℃高く推移した。9月2半旬~10月3半旬の平均気温はほぼ平年並みで、平年との差は±1.2℃以内であった。10月4半旬~11月3半旬の平均気温は平年より0.6~1.5℃低く推移し、11月4半旬は平年より6.8℃高かった。降水量については、9月5半旬の降水量が72mmと多かったが、その他の期間は40mm以下であった。栽培期間中(8月3半旬~11月6半旬)の積算降水量は260.5mmで、平年(493.5mm)の53%であった。日照時間が平年の90%以下と短かったのは9月4半旬、10月2半旬およ び10月4半旬のみで、平年並み~長い期間が多かった。栽培期間中(8月3半旬~11月6半旬)の積算日照時間は897.7時間で、平年(812.9時間)の110%であった。

    生育状況について、出品品種の発芽率は、シャーレ播種5日後の結果において全ての品種で96.0%以上となり、またセルトレイでの出芽状況も播種7日後で全てが91.7%以上となった。着色開始は、最も早い品種で10月23日であった。50%の株が着色した日は、最も早い品種で10月28日であり、最も遅い品種で11月9日であった。また、一部の品種では着色部を明瞭に判別できなかったがこれは特性によるものと思われる。一部の品種には再緑化が発生した株があった。

    審査音質には飛沫防止のスクリーンが準備された

    審査音質には飛沫防止のスクリーンが準備された

  • 閉会および入賞品種の検討

    審査の終了後、山口審査長より兵庫県立農林水産技術総合センター関係者への御礼と併せご挨拶が述べられ、閉会となった。

    会場での滞在時間を短縮するため、室査を終えた参加者にはそのまま解散して頂き、審査結果は後日、参加者および関係者に通知することとした。

    集計された採点結果をもとに山口審査長と公的審査員ならびに事務局で検討会議を行い、下記の通り入賞結果を確定した。

    審査結果【ハボタン(冬出しポット栽培)】(100点満点)

    順位得点等級品種名出品者
    188.571等特高性FR赤539㈲石井育種場
    287.712等EB-798タキイ種苗㈱
    384.433等EB-797タキイ種苗㈱
    483.003等EB-678タキイ種苗㈱
    582.713等ローブ レッド㈱サカタのタネ
    1等特別賞「高性FR赤539」

    1等特別賞「高性FR赤539」

  • 審査員内訳

    官公審査員

    ・農研機構野菜花き研究部門
    ・姫路市農業振興センター
    ・兵庫県立農林水産技術総合センター

    日種協

    ・花き栄養繁殖性植物部会員
    ・兵庫県支部会員