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第70回 全日本野菜品種審査会 ハクサイ(夏まき秋どり)

70

ハクサイ

(夏まき秋どり)

令和元年10月25日(金)長野県野菜花き試験場(塩尻市宗賀床尾)にて開催された。本年は10月12~13日に本州を襲った台風19号の影響で、長野県内では千曲川の堤防決壊などにより新幹線車両基地を含み広範囲にわたり浸水被害が発生した。被災された方々には心からお見舞いを申し上げる。

審査会の開始にあたり、長野県野菜花き試験場を代表して塩川正則・場長より御挨拶があり、続いて日種協技術研究委員会を代表して加治誠・委員(㈱渡辺採種場)より謝辞が述べられた。今回は、農研機構野菜花き研究部門の松元哲・野菜研究監を審査長として打合せを行った。

続いて栽培を担当された中塚雄介・技師より耕種概要の説明があった後、立毛100点・収穫物300点の計400点満点による審査を実施した。

審査圃場遠景

審査圃場遠景

大雨の中での立毛審査

大雨の中での立毛審査

  • 耕種概要

    栽培場所

    長野県野菜花き試験場 21号圃場(標高750m)

    土質

    表層腐植質黒ボク土

    前作

    レタス

    試供品種

    16点

    栽培規模

    1区48株(6列×8株)、2区制

    栽植様式

    株間50cm、うね福45cm、4,444株/10a

    播種

    8月8日 200穴セルトレイ白に1粒播き(育苗培土:与作N-15)

    定植

    8月29日

    土壌準備

    8月9日 炭酸苦土石灰 100kg/10a、牛ふん堆肥 2t/10a

    施肥

    基肥:8月9日 BB-N552(15:15:12)133.3kg/10a
    F·T·E:(MnO:19.0%、B203:9.0%)6.0kg/10a
    成分量:N:P2O5:K2O = 20:20:16】(kg/10a)

    薬剤散布

    平成31年度長野県病害虫・雑草防除基準に基づき下記薬剤を散布した。

    8月9日フォース粒剤 4kg/10a、オリゼメート粒剤 9kg/10a、ネビジン粉剤30kg/10a
    8月23日プレオフロアブル 1,000倍
    8月29日ジュリボフロアブル 200倍灌注(0.5L/セルトレイ)
    9月5日スターナ水和剤 1,000倍、スピノエース顆粒水和剤 2,500倍
    9月11日Zボルドー 500倍、モスピラン顆粒水和時 2,000倍
    9月17日コサイド3000 2,000倍、アファーム乳剤 1,000倍
    9月24日クプロシールド 1,000倍、アフェットフロアブル 2,000倍、ウララDF 2,000倍、コテツフロアブル 2,000倍
    10月1日バリダシン液剤5 500倍、エスマルクDF 1,000倍、
    10月9日シグナムWDG 1,500倍、プレオフロアブル 1,000倍
    10月16日アフェットフロアブル 2,000倍、プレバソンフロアブル5 2,000倍
    10月17日アルバリン顆粒水溶剤 2,000倍、アファームエクセラ顆粒水和剤 1,000倍
    10月18日アドマイヤーフロアブル 4,000倍
    試験場スタッフによる収穫作業

    試験場スタッフによる収穫作業

    ハクサイ収穫物の運搬作業

    ハクサイ収穫物の運搬作業

  • 生育期の気象状況・生育状況

    生育期間中の気象状況について、定植後の気温は、9月上旬および9月下旬から10月上旬にかけて、平年よりも高い推移となった。降水量は、概ね平年値を下回る値で推移したが、10月中旬の台風19号以降は平年値を大幅に上回った。日照時間は、10月下旬までは平年と同等かやや下回る値で推移し、10月中旬以降は平年を下回った。

    栽培期間を通して概ね高温・干ばつ傾向となったが、生育終盤には多雨・日照不足傾向であった。

    生育状況については、育苗後期にコナガが発生したが、定植以降の生育に影響はみられなかった。生育初期~中期は気温が平年より高く推移し、生育は前進傾向となった。生育終盤はまとまった降雨に見舞われたが、目立った病害の発生はみられなかった。その後、収穫期直前になり、アブラムシの多発生が認められた。

  • 結果発表および講評

    審査終了後には農業技術課の上久保和芳副主任専門技術員より「長野県のハクサイ生産」といった内容で話題提供があった。

    採点集計の後、松元審査長より入賞品種が発表され、併せて「今回は入賞品種の得点が大変高く、レベルの高い審査会となった。これも種苗メーカー各社のたゆまぬ育種努力の賜物であると思う。出品された品種はどれも、圃場での病害発生が少なく、ハクサイの育種がかなり進んでいると感じられた。また本年は栽培期間中に台風に見舞われるなど不安定な気象環境となったが、そうした状況の中で入念な栽培管理をして頂いた長野県ご担当者には心より御礼を申し上げる。」との講評があった。

    審査会の閉会に際しては、日種協東海ブロックの矢花平太郎・ブロック長(㈱日本タネセンター)より、長野県内の台風被害の状況報告と併せ、外食産業の現場では芯が黄色くボリュームがあり、ゴマ症の出ないハクサイが特に求められているので、種苗メーカー各社にはより一層の育種開発をお願いしたいの言葉を以て、審査会は終了した。

    審査結果【ハクサイ(夏まき秋どり)】(400点満点)

    順位立毛収穫物合計等級品種名出品社
    187.00256.62343.621等特タキイ交配 No.1112タキイ種苗㈱
    285.67255.87341.542等アサヒ交配 AH-670㈱アサヒ農園
    383.58247.88331.463等タキイ交配 No.1098タキイ種苗㈱
    484.42244.50328.923等松島交配 TC9112㈱渡辺採種場
    581.00247.38328.383等アサヒ交配 AH-340㈱アサヒ農園
    収穫物審査の様子

    収穫物審査の様子

    1等特別賞「No.1112」

    1等特別賞「No.1112」

  • 審査員内訳

    官公審査員

    ・農研機構野菜花き研究部門
    ・群馬県農業技術センタ一高冷地野菜研究センター
    ・茨城県農業総合センター園芸研究所
    ・愛知県農業総合試験場東三河農業研究所
    ・長野県野菜花き試験場

    日種協

    ・野菜種子部会員
    ・長野県支部会員