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第71回 全日本野菜品種審査会 エダマメ(夏どり)

71

エダマメ

(夏どり)

令和2年9月1日(火)長野県野菜花き試験場(塩尻市宗賀床尾)を会場として開催された。

審査会の開催に際しては、新型コロナウイルスの感染拡大防止の対策として、①原則として屋外で実施する②審査員が密集しないよう間隔に注意して審査を行う③会場での滞在時間は最小限にとどめる、といった措置を取りながら行うこととなった。

開始にあたり、長野県野菜花き試験場を代表して山口秀和・場長より開会挨拶があり、続いて日種協技術研究委員会を代表して榛澤英昭・委員(カネコ種苗㈱)より謝辞が述べられた。その後、農研機構野菜花き研究部門野菜育種·ゲノム研究領域ウリ科・イチゴユニットの川頭洋一·上級研究員を審査長として審査手順などの打合せを行った。その後、栽培を担当された鈴木尚俊・畑作部長より耕種概要の説明があった後に、圃場に移動して立毛100点・収穫物300点の計400点満点の審査を実施した。今回、新型コロナ対策として収穫物の食味審査は実施せす、予備試験区において品種毎の適期に収穫した莢(各区30莢)を凍結保存し、当日の収穫物と併せて外観による審査に供した。

立毛審査の様子

審査用エダマメの収穫作業

  • 耕種概要

    栽培場所

    長野県野菜花き試験場 場外圃場

    土質

    表層腐植質黒ボク土壌

    前作

    ソルガム

    試供品種

    10点

    栽培規模

    1区1条70株、2区制

    栽植様式

    露地・直播き栽培、畦間75cm、株間15cm、1本立て(8,889株/10a)

    播種

    6月4日、3粒播き(予備試験区5月27日)

    間引き

    6月23日

    施肥

    基肥【N:P:K =3.6:14.4:7.2(kg/10a)】
    堆肥 なし
    苦土石灰 60kg/10a
    大豆化成BB642 60kg/10a

    薬剤散布

    4月10日D-D(士壌消毒)
    6月23日スミチオン乳剤
    7月12日ランマンフロアブル
    8月7日スミチオン乳剤

    その他

    6月10日にラクサー乳剤(除草剤)散布、7月2日に中耕除草を行った。
    7月8日の多雨により圃場の一部が冠水したため溝を掘り排水処理を行った。
    7月16日に株元に土寄せを行った。

    収穫物審査の様子

  • 生育期の気象状況・生育状況

    生育期間中の気象状況について、平均気温は播種直後の6月1~3半旬は平年より2~3℃高くなり、その後は平年並みであったが、6月11日から梅雨入りすると 7月いっぱいは平年より1℃低く推移した。8月になると梅雨明けし、8月3半旬は平年より3℃高くなり、8月全体でも平均2℃高くなった。最高気温は平均気温とほぽ同様の傾向を示したが、播種直後の6月1~2半旬は平年より4℃高く、8月3~5半旬も平年より4℃高かった。最低気温も平均気温とほぼ同様の傾向で、6月1~2半旬は平年より2℃高く、6月3半旬は平年より5℃高かった。

    降水量は、播種後の6月1~2半旬は0.0mmであったが、6月11日に梅雨入りすると6月3半旬に平年の約6倍の120.5mmとなった。平年以上の降雨が続き7月1~3半旬は合計275.5mm、4~6半旬も合計134.0mmとなり、7月の降雨は平年の2.8倍となった。8月に入ると全く降雨が無くなり、8月5半旬に13mmの降雨がみられるのみであった。

    日照時間は6~7月は平年より少なめに推移し、特に7月は合計68.8時間で、平年の207時間の3分の1だった。

    生育の概況として、播種後は高温傾向で推移したが出芽始めまでには8日程度かかった。出芽始めに鳩による食害がみられたため、6月12日から22日まで防鳥網を張った。6月11日~15日まで積算で120mmとなった降雨の影響か、畑での出芽は多くの品種であまり良好ではなかったが、欠株は少なかった。開花期は7月16日から7月31日で、品種により大きく異なった。病害虫の発生状況として、生育初期にゾウムシ類による葉の食害があったので防除を実施した。ウイルスによる委縮、モザイク症状は散見される程度であった。7月上旬に多雨により冠水したが、防除により茎疫病は発生しなかっ た。開花期以降、葉に萎凋症状の発生が目立つようになり、特に早生品種で被害が目立った。カメムシ類、マメシンクイガ等による莢実被害は少なかった。ダイズシストセンチュウの影響は無かった。

    出芽後、3粒播きでも出芽がみられない株や鳩害を受けた株については補植を行って株間を充填した。補植株は2~3本出芽した株から採取した。

  • 閉会および入賞品種の検討

    審査の終了後は、川頭審査長よりご挨拶が述べられ閉会となった。

    参加者の滞在時間を短縮するため、審査を終えた参加者にはそのまま解散して頂き、審査結果は後日、関係者に通知することとした。

    集計された採点結果をもとに川頭審査長と公的審査員ならびに事務局で検討会議を行い、下記の通り入賞結果を確定した。

    審査結果【エダマメ(夏どり)】(400点満点)

    順位立毛収穫物合計等級品種名出品社
    179.78261.17340.951等特雪印種苗育成
    GLYSB1023
    雪印種苗㈱
    275.44244.17319.612等晩酌茶豆㈱武蔵野種苗園
    380.22237.84318.063等カネコ育成 つきみ娘カネコ種苗㈱

    1等特別賞「GLYSB1023」

  • 審査員内訳

    官公審査員

    ・農研機構野菜花き研究部門
    ・群馬県農業技術センター
    ・長野県野菜花き試験場

    日種協

    ・野菜種子部会員
    ・長野県支部会員