商品名・品種について
1
<ちこりなTM>って、新しい野菜ですか?
<ちこりなTM>は、いわゆるチコリのことです。
2
TMってどういう意味ですか?
TMとはTradeMarkの略称で、商標の意味です。商標登録申請中の意味合いでもあります。
3
<チコリ>と<ちこりな>は違うのですか?
一般的な<チコリ>とは違う、新しい栽培方法と楽しみ方を提案する目的で、 既存のイメージを払拭するために<ちこりなTM>と命名しました。
4
ビアンカって、ぐんたね独自の品種ですか?
ぐんたねが、数ある品種群の中から、およそ二年間をかけて独自に選抜した品種です。
5
原産地はどこですか?
ヨーロッパ・中央アジア・北アフリカと言われています
北フランス、ベルギーが世界的な産地です。
6
何科の野菜ですか?
キク科の野菜です。
7
仲間の野菜には、どんなものがありますか?
エンダイブやトレビス、ラデッキオ、プンタレッタなどがあります。
ただ、エンダイブは葉が縮れていて種が異なります。
軟白栽培で利用されるのは、ちこりなTMだけです。
▲エンダイブ
▲トレビス
▲ラデッキオ
▲プンタレッタ
8
ほかに、葉色、食味の違う品種はありませんか?
葉色や形状が違い、食味食感も異なる系統もありますので、特性を確認した上で 随時、ご紹介していく予定です。
栽培管理について
9
いつ播いたらいいですか?
基本的に春と秋の二回播きます。葉付きで利用する場合は、遅霜の心配がなくなれば、 3月下旬から8月下旬までは、いつでも播けます。
10
播種から収穫まで、どのくらいの生育日数が必要ですか?
どの生育ステージで収穫するかによって異なります。
葉付で利用する場合は、播種後45日~60日。
軟白栽培を目的で、根径を20mm以上に大きくしたい場合は、75日~100日が目安です。
11
直まきでないと栽培できませんか?
直まきはもちろんですが、ポット苗やセル苗を定植しても栽培できます。
▲200穴セル苗
▲ペーパーポット苗
▲6連結ポット苗
12
どんな土質を好みますか?
直根が良く伸びますので、礫(小石など)が少なく、耕土が深いところが理想です。
水はけよく、ややアルカリ性で粒の細かいやや粘質土壌で、きれいな肌の根が収穫できます。
13
夏期の高温期に栽培できますか?
夏期に、最高気温が連日33℃を超える猛暑が続く場合は、一時的に生育が停止します。
ただ、土壌水分が保たれていれば、気温の低下とともに復活します。
14
冬期の厳寒期に栽培できますか?
根茎20㎜以上まで生育していれば、タンポポのように、雪の下でも寒風の中でも 越冬できます。
15
プランターや鉢栽培も出来ますか?
もちろんできます。できれば、出来る限り深底のものを使用してください。
直根が良く伸び、根量も増えて長期間楽しめます。
16
栽植密度(株間、条間)はどのくらいにしたらよいですか?
葉付きで利用する場合や、ミニミニちこりなの収穫を目指すなら、株間7㎝前後、条間20cmで大丈夫です。
さらに大きなちこりなを栽培するなら、株間15cm前後、条間20cmを目安とします。
▲株間7cm前後 条間20cm
▲株間15cm前後 条間20cm
17
マルチ栽培はできますか?
雑草抑えや土壌水分、初期の地温確保を目的としたマルチ栽培も大丈夫です。
18
マルチ資材は、何がお勧めですか?
必要以上に地温をあげない、シルバーや白黒マルチがお勧めです。
また、バークや枯草、稲わらなどの有機マルチは、降雨による土のはね返りや、地温上昇も抑え、いずれ微生物に分解されて土に還りますので効果的です。
19
肥料は、どのくらいやったら良いですか?
土質や、前作の肥効成分残量、栽培期間によって違ってきますが、窒素成分は10アール当たり3kg~10kgあれば十分ですので、事前に簡易土壌分析を行って施肥量を調整してください。
20
追肥は必要ですか?
元肥一発施肥で大丈夫です。追肥は必要ありません。
21
病気や虫はつかないですか?
病害虫の発生は、ほとんどありません。
ただ、密植や、過剰施肥で過繁茂になって、株元が風通しが悪い状態で、高温多湿の天候下になると、カビや細菌を誘引して病気が発生しますので注意してください。
22
登録農薬には、どんなものがありますか?
比較的新しい野菜ですので、使用できる登録農薬は限定的です。
別紙一覧参照してください。
23
連作しても大丈夫ですか?
比較的連作障害が出にくく、5年は大丈夫とされていますが、できれば、アブラナ科やナス科、ユリ科などと輪作してもらう方が安心です。
24
半日陰地や、水が溜りやすい田んぼ地での栽培はできますか?
少なくとも、午前中日当たりが良い場所であれば栽培できます。
ただ、排水が悪く、特に降雨時に水が長期間溜まりやすい場所は、根が伸長できずに枯死したり、腐敗しますので、避けてください。
25
葉が高温障害を受けて、黒く変色したり腐敗したら、もうダメですか?
葉茎部の一部が、高温障害などで変色しても、根が10㎝以上残っていれば、復活します。
25
葉が高温障害を受けて、黒く変色したり腐敗したら、もうダメですか?
葉茎部の一部が、高温障害などで変色しても、根が10㎝以上残っていれば、復活します。
26
畑で、そのまま越冬させて、春先収穫はできますか?
根が地中深く入った状態であれば、冬越しして春先収穫できます。
27
根を掘り上げるタイミングは、どこを目安に判断したらよいですか?
株元の、根の直径を判断基準にします。
例えば、根の直径が20㎜以下であれば、葉付で根も食材利用できます。
それ以上になると、若い葉を食材利用しつつ、根は掘り上げて軟白栽培に利用するなどです。
28
タネ播いたり、苗を植えたあと、どのくらいで開花しますか?
開花のスイッチが入るのは、最高気温20℃前後で本葉4~5枚まで生育したのち最高気温が33℃を超える温度条件下に4~5日遭遇した時です。
平年ですと、3月下旬から6月下旬にタネを播いて、そのまま盛夏期を迎えると可憐なちこりなブルーの花を見られます。
29
花は、開花したあと、何日ぐらいもちますか?
<ちこりなTM>の花は、朝開花したら夕方には閉じてしまう一日花ですが、後から後から開花してきますので、4か月ほど花を楽しむことができます。
30
花が終わったあとの根っこは、もう利用できませんか?
花を楽しんだあと、根を掘り上げて<ちこりスティックTM>に加工すれば、後述の軟白栽培や、グリーンインテリアなどに十分利用できます。
栽培管理について
31
いつ、どの部位を収穫して食べるのですか?
基本的に、食べたいときに、いつでも収穫して葉も根も蕾も花も食べられます。
生育ステージごとの利用例は下記図参照してください。
32
マイルドビターとありますが、どんな味覚なんですか?
文字通り、温和でやさしい苦さ。ニガウリの苦さより後味がスッキリして爽やかな感じです。
薬のような嫌味があり、舌に張り付くような苦さではありません。
33
どんな調理方法をすれば、苦みがやわらぎますか?
刻んでよく水にさらす、また炒めたり、天ぷらなど加熱調理すると苦みはやわらぎます。
34
葉や根は、食べられますか?
大きな外葉は固いですが、若い葉は炒め物や具材で美味しいです。
また、根は、根茎20mm以下であれば、ゴボウのように食べられます。
35
花は、食べられますか?
一日花です、少し苦みもありますが、砂糖漬けや食用菊のように食べられます。
36
蕾は、食べられますか?
蕾は、手で簡単に折れる茎葉部ごと、タラの芽のように天ぷらで美味しいです。
37
保存方法はどうしたらいいですか?
乾燥に弱いのでラップに包むか、キッチンペーパーを巻いて、出来れば立てて冷蔵保存します。
3~4日は大丈夫です。根付きなら一週間以上もちます。
38
簡単なレシピがあったら教えてください。
現在、野菜ソムリエプロの方々、また高崎健康福祉大学健康栄養学科にて、家庭料理レシピを開発進行中です。
これまでの試作料理品は、下記のようです。いずれも苦みが隠し味になって深い味わいです。
ちこりなボート
ちこりなグラタン
ちこりなと豚コマ炒め
ちこりな、ハヤトウリ、ゴボウ、
鶏肉、トマト缶、ブルーチーズ煮込み
ちこりなパスタサラダ
ラーメンの具材
ミニちこりな
パスタの具材
納豆ちこりなサラダ
ちこりなソテー
ちこりな、にんじん、
かぼちゃのピクルス
ちこりな根スモーク&素揚げ
ちこりな根、ゴボウ、
白菜等秋野菜のブルーテソース
ちこりなとハム炒め
ちこりな根のキンピラ
39
どんな栄養価や機能性成分がありますか?
下記参照してください。
40
収穫を繰り返すと、栄養価は落ちてきますか??
根に蓄えられた養分で再生してきますので、基本的な成分に変化はないと推測していますが、現在のところ、詳細に測定確認したデータはありません。
軟白栽培の楽しみ方
41
軟白栽培って何ですか?
光を遮って栽培する方法です。市販の豆もやし、ウドやアスパラガスなどがその例です。
42
軟白栽培した<ちこりなTM>を、光に当てたらどうなりますか?
緑化されて、葉色は少しずつ緑色に変化してきます。蛍光灯の光にも反応します。 それに伴って、苦みも少しずつ増してきます。
43
<ちこりスティックTM>って何ですか?
<ちこりスティックTM>とは、掘り上げた株の茎葉部と根部を、適当な大きさでカットして作る根株(=Rootsやイモとも呼びます)の総称です。
<ちこりスティックTM>は使い勝手がよく、その形状や大きさによって、いろいろな場所や器で栽培できるようになります。
ちこりスティック™
44
<ちこりスティックTM>は貯蔵できますか?
<ちこりスティックTM>は、1℃~-1℃の保冷庫で貯蔵すると休眠状態になり、 少なくとも三か月間は、活力を維持したまま貯蔵できます。
45
軟白栽培で使う<ちこりスティックTM>は、どのくらいの大きさにカットするのですか?
根長10-15cmの<ちこりスティックTM>に加工します。
葉茎部の生長点は、根茎が2cmなら2cmの位置に、4cmなら4cmの位置にまで成長しています。これが生長点を切り落とさない目安になります。 生長点を切り落とした場合は、周辺から多数小さな芽を出しますので、これはこれで<ミニミニちこりな>として重宝します。
46
根が曲がったり、岐根でも、<ちこりスティックTM>にすれば軟白栽培しても大丈夫ですか?
大丈夫です。新芽の出方は、根に蓄えられた養分量で決まりますので、根の形状は問いません。
47
簡便に遮光する方法があったら、教えてください。
遮光シートや、アルミ箔、厚手のダンボールで覆うなどします。
48
セルトレイや、プランター、鉢など使って、軟白栽培できますか?
上述の<ちこりスティックTM>を使えば、簡単に栽培できます。
49
土を使わずに栽培できますか?
できます。<ちこりスティックTM>を水苔やバークなどで包み込んで栽培できます。 この場合、水苔がバークが乾ききらないように、適宜水をあげて湿らせてください。
50
軟白栽培期間中、水やりや液肥をあげる必要はありますか?
<ちこりスティックTM>の最下部が、最低2㎝水に浸るように、水を貯めたトレイや器を下敷きにしてプランターやコンテナをセットすれば、栽培期間中、水も肥料も必要ありません。
51
栽培期間の温度や湿度は、どのくらいをキープすれば良いですか?
室温20℃前後、湿度70%以上を維持して管理します。
25℃以上の室温で、且つ湿度100%近い高温多湿な環境下では、葉の淵が褐変する症状が出ますので注意してください。
52
軟白栽培は、通常何日くらいで収穫できますか?
通常、セットしてから20日前後で軟白ちこりなが収穫できます。
53
収穫は一回でお終いです?
<ちこりスティックTM>の大きさにもよりますが、少なくとも3~4回は収穫できます。
54
収穫したあとの<ちこりスティックTM>は、再利用できますか?
<ちこりスティックTM>が、しなるように柔らかくなったら、そろそろ蓄えられた養分が枯渇してきた兆候です。その後は、水を切って、老木のように乾燥させて鑑賞するのも風情がありますが、新鮮な<ちこりスティックTM>に植え替えましょう。
グリーンインテリアの楽しみ方
55
どんな楽しみ方がありますか?
<ちこりスティックTM>をお気に入りの器や鉢に植えこんで楽しめます。
萌芽してきた新葉は、時々つまんでパスタやサラダの具材に利用してみてもよいでしょう。
56
水やりや肥料は必要です?
肥料は特に必要ありませんが、<ちこりスティックTM>が乾かないように、適宜水を上げるか、霧吹きなどで過湿してください。
参考資料
ちこりなTMの包装出荷形態について
現在、ネット販売含めて市場に出回っているものは、オランダ、ベルギー、アメリカからの輸入品が多く、一部の国産品含めて、すべて軟白栽培品であり、葉付きや根付きで販売されているものは皆無です。 従来のチコリにとらわれず、今後は、葉付きや根付きに変えて販売していくことで、認知度を上げ青果物需要の普及拡大を図っていきます。
ちこりな™スティック萌芽状況
於:群馬県沼田市
ちこりなTMの包装出荷形態について
ハウス内、コンテナで伏せ込みから20日目
この状態、<ちこりなTMスティック>2~3本入りで販売する方法あり。
食材としての鮮度抜群、さらに収穫後の楽しみが2倍、3倍増!になる。
左:無加温 右:温床線で加温
*加温すると、外葉から伸長して下部が膨らみ、チューリップのような容姿となる。
-
両トレイともに、加温した<ちこりなTMスティック>
首元から、幼芽がたくさん見えている。
ミニちこりなTMを収穫したあと、スティックを水に差しておけば再び萌芽してくる。
これを食材として収穫してよし、そのまま緑化してグリーンインテリアとして楽しんでもよい。
登録農薬